【デンマーク生活】男性の産休育休取得率が年々下がっている件@デンマーク社会

今日は、デンマークにおける産休育休取得に関することをシェア!




さて、私は民間企業で4年間せっせと仕事していた時のこと。在籍期間は4年間でしたがそのうち2回は女性の上司、最後の1年間は男性上司でした。

この女性上司2名(IさんとWさん)に共通していたことは、小学生以下のお子さんがいたこと。Wさんに関してはまだ1歳にも満たない小さいお子さんがいたのです。お子さんがいたんだ!って気づいたのは一緒に働いてだいぶ経ってからなのですが、そのくらい毎日ガツガツ仕事していた優秀な上司。(すみません、平社員だった私が上からコメントw)




彼女たちがガツガツ仕事ができるのには何か秘訣があるに違いない

小さなお子さんがいるのもお二人の共通点でしたが、もう一つ共通点が。

それは、旦那さんの協力でした。

子持ちのお二人に共通していたことは、旦那さんがフレキシブルに働ける環境を確率していたこと、そして何よりも協力的な姿勢。

でも、これができるのって本当にほんの一握り。

多くの女性が産休育休使って子育て→職場復帰後も時短生活
なかなか、キャリアは積めないと嘆いている方も多くいらっしゃいます。
最近は、男性の育児休暇を民間企業も率先して取り入れたりしている様ですが日本はまだまだ取得しにくいとよく聞きます。制度はあっても使えなかったら意味ないですもんね。

デンマークの産休育休制度について

デンマークでは女性の産休育休は2年間。休暇中もお給料が発生する企業もあるそうで驚きました。一方で男性は子が産まれてから2週間の育休が設けられており取得する人も少なくないみたいです。

実際に、私が通っていたフォルケでも私が在籍していた時、二人の男性教師が2週間の育休を取得していました。

育休取得するときも結構堂々とされていて、連絡と取り合うためのFBグループに ”明日から育休に入ります!用事がある人は代理の〇〇に連絡すること、それでは2週間後” その投稿に対してのコメントはポジティブで祝福ムードでした。

やっぱり、男性も育児休暇取得するのねデンマーク!

って関心しつつ、ネットでみたり本で読んだ北欧は男性も育児に参加ということがインプット、アウトプットされた瞬間でした。


やっぱり遅れてるよ、デンマーク

デンマークでの育休は男性取得率70%という記事を目にしたことがあります。気になり色々な記事を読んだり、それから北欧諸国で比べてみたりしましたが、毎年数字は変わるものの平均して70%以上取得率がある様に見えます。

で、面白そうだったので当時レクチャーしてくれたデンマーク人先生に男性の育児休暇について聞いてみたところ意外な答えが帰ってきたのです。

”デンマークは北欧諸国の中でも色々と遅れている所があると僕は感じる。育児休暇もmiyuがみた記事は確かに正しいかもしれないけど実際は他の北欧に比べて意識が遅れているんだよ”(byミケル先生)


ええええ?!そうなの?北欧の中でも育休所得もだけどデンマークって遅れてるの?意識が遅れているってなんぞや???

頭にハテナが飛びまくり、そんな私をみて先生が後日メールで面白い記事をシェアしてくれました。

デンマークでは男性の年々育児取得率が減っているらしい

Danske mænd tager mindre barselsorlov
(デンマーク男性が育児休暇を所得するのは年々減っている)

記事のタイトルをみて衝撃を受けました。
下がっちゃってるのか〜〜〜いっ!

タイトルに続け様に記載されていたのが、”デンマークの男性は、たとえばスウェーデンやアイスランドの父親よりも、幼い子供と過ごす時間がはるかに少なくなっています。”

あら。なぜこの結果に?

実はデンマークは2011年から育児休暇を取得する男性が年々減ってきているんです。これには要因があるとオルボー大学のジェンダー論を専攻している教授Anette Borchorst教授は以下の様に述べています。

Mændene er bange for at blive fyret
Ligestillingsforsker på Aalborg Universitet, professor Anette Borchorst tror, at mændene er bange for at miste deres arbejde, hvis de beder om mere barselsorlov.
- Det er en trist udvikling. Mændenes rettigheder og de danske regler er langt efter de andre nordiske lande.(DR引用)

多くの男性は育児休暇を取得することを遅れています。それはもし育児休暇を取得して職を失ったらどうしようという恐怖から取得率が年々減っている。とのことです。

教授は最後にこう言い残しています。”デンマークの法律と男性に対する権利(men's rights)は他の北欧諸国に比べて育児休暇取得に対しての遅れている”

余談ですが、私は女性なのでwomen's rightsを意識して過ごしていましたがMen's rightを意識したことがなかったです・・・。(一つ勉強)

このデンマークでの男性の権利、法律が育児休暇取得率に大きく関係しているんですね。


他の北欧諸国の男性育児休暇の日数公開

・フィンランドは2021年から、性別や、子どもとの血縁の有無にかかわらず、すべての親に育児休暇を提供する。新たな法律により、個々の親が各自164日または約7カ月の育児休暇

・スウェーデンでは、両親に480日間の育児休暇が与えられ、その間は通常の賃金の80%が支給される。国は、父と子の関係構築に力を入れているそうです

・アイスランドでは、両親が産後12カ月の育児休暇を半分ずつ分け合うことができる。母親と父親にそれぞれ5カ月ずつ与えられ、残る2カ月をどう分け合うかは本人たちの自由

・ノルウェーでは、父親は、配偶者の収入に応じて10週間までの育休がとれる。さらには、両親合わせて46週間(賃金全額支給)、または56週間(80%支給)の育休を取得できる。

個人的にはフィンランド の政策とスウェーデンの政策が素敵と感じましたが、みなさんはどの国の政策が素敵と感じましたか?

それでは、Vi ses🤣

参考資料:こちら
いつもDR.DK様情報提供ありがとうございます。


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